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【2025年版】BIMxで広がるBIMデータ活用術|ARCHICAD連携で誰でも使える時代へ

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建築設計や施工の分野では、BIM(Building Information Modeling)の導入が急速に進んでおり、業務効率や精度向上に大きな役割を果たしています。中でも、GRAPHISOFT社が提供する「ARCHICAD」と、そのデータを簡単に閲覧・共有できる無料ビューワーアプリ「BIMx」は、BIMの活用をより身近なものにしています。さらに、VR(仮想現実)と組み合わせることで、建築体験はかつてない次元へと進化しています。

かつては限られた設計者や施工者のみが活用していたBIMの世界ですが、現在では誰でも直感的に扱えるツールへと進化しています。本記事では、ARCHICADとBIMxがどのようにBIMの普及と活用を加速させているのか、そしてその先にあるVRとの融合が建築にもたらす革新について詳しくご紹介します。

直感的な操作で広がるBIMの可視化と共有

ARCHICADで作成された3Dモデルは、BIMxを使用することでスマートフォンやタブレット、そしてPCからも手軽に確認できます。BIMxは2D図面と3Dモデルをリンクさせて表示できるため、現在見ている箇所がどこなのかを即座に把握できます。図面に慣れていない方でも視覚的に内容を理解しやすく、従来の設計説明よりもはるかに効果的です。

GRAPHISOFTのアカウント登録(無料)を行えば、誰でもBIMxアプリを利用でき、デバイスを問わずBIMデータの確認・共有が可能です。PCでの閲覧はもちろん、モバイル端末でも操作性に優れており、移動中や現場でもスムーズな確認が行えます。

このようなツールの活用により、施主・設計者・施工者の三者間における情報共有がより明確で、かつリアルタイム性のあるものへと変わっています。

空間を“感じる”ためのビジュアルツール

紙の図面では伝わりにくい空間の広がり、光の入り方、スケール感なども、BIMxを通じてリアルタイムに体感できます。部屋の奥行きや天井の高さ、窓からの眺望、家具のレイアウトとの相性など、生活空間としての設計を確認しながら進められます。

BIMxではウォークスルー操作も可能で、建物の内部を自由に歩いて回ることができるため、設計の意図が伝わりやすく、施工ミスや後戻り作業の軽減にもつながります。これは、設計変更や追加要望を伝える際の可視化ツールとしても極めて有効です。

VRゴーグルを紹介しておきます。

・スマホを使う簡易的なVRゴーグル(2000円~)

・本格的なVRゴーグル 128GB・512GB(40000円~)

ARCHICADのメーカーの方から聞きましたが。Meta Quest が相性が良いとのことです。

 

VR体験で酔ってしまう人もいるので注意です。

VR見ながら、動いてぶつかったり、転んだりする人もいるので気を付けて下さい。

いつでもどこでもモデル確認が可能

BIMxはiOS・Androidに対応しており、クラウド上に保存されたモデルをモバイル端末で簡単に閲覧できます。インターネット環境があれば、どこにいても建物の全体像を確認したり、詳細部分を拡大表示したりすることが可能です。

現場での確認や、施主との打ち合わせ、クライアントへのプレゼンテーションなど、さまざまな場面で柔軟に対応できるのが大きな特長です。また、モデルへのコメント機能なども活用することで、設計変更のやり取りをデジタル上で一元化でき、効率的なプロジェクト管理を支えます。

VRとの融合で実現する没入型体験

BIMxはVRゴーグルと連携させることで、設計段階の建物を“リアルに歩く”という体験を提供します。これにより、図面やモニター画面では得られないスケール感、空間構成の理解が深まります。施主にとっても、完成前に建物を体験できることで安心感を得やすくなり、変更希望などの判断も早まります。

商業施設や公共施設など、利用者の動線が重要視されるプロジェクトでは、VRによる確認が非常に効果的です。プロジェクトの初期段階から導入することで、より洗練されたプランニングと説得力のある提案が可能となります。

VR体験の感じです。自分で作ったVR空間を歩くことができます。

BIMの活用をもっと身近に

かつてBIMは、CADの進化形として一部の高度な設計者や施工者のみが使う特別な技術と見なされていました。しかし、BIMxの登場とモバイルアプリの発展により、BIMは多くの人が日常的に関わる情報共有ツールへと変化しています。

さらに、VRとの組み合わせによって、プレゼンテーションや合意形成の場面でも圧倒的な説得力を持つ手段となりつつあります。設計から施工、そして完成後の維持管理に至るまで、BIMを中心としたデジタル情報の一元化が進む中で、BIMxのようなツールが果たす役割はますます大きくなっています。

これからの建築業界においては、こうしたツールの活用が新たなスタンダードとなるでしょう。BIMxとVRは、建築の未来を体感可能なものへと変えていく鍵となります。誰でも、どこでも、そしてリアルに——。その可能性が、今ここに広がっています。

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